暑い夏を元気に過ごすために土用の丑の日には、うなぎを食べる人も多いのではないでしょうか。一般的には立秋前の7~8月の丑の日を「土用の丑の日」と呼びます。2025年の「夏の土用の丑の日」は、7月19日と7月31日(二の丑)になります。
土用の丑の日の過ごし方や、やってはいけないことをご紹介しますね。
目次
「土用の丑の日」とは?
「土用(どよう)」とは、「立春・立夏・立秋・立冬」の直前18日間(または19日)を表します。万物の根源とされる「木(もく)、火(か)、土(ど)、金(ごん)、水(すい)」の陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)からきています。
立春=木、立夏=火、立秋=金、立冬=水、と四季に当てはめて、「土」を季節の変わり目に割り当て「土用」と呼ばれています。土用とは、四季の季節の変わり目の期間を表しています。
「丑の日」とは、十二支の干支の中の「丑(うし)」のことです。昔は日にちを数えるときに、子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥と十二支が使われていました。12日周期で「丑の日」がやってきます。土用の丑の日は、「土用」の期間かつ「丑の日」となります。
2025年「立春・立夏・立秋・立冬」の土用期間
土用期間内にある丑の日を土用の丑の日と呼びます。夏の土用の丑の日は「立秋」の土用のことになります。各土用期間は下記を参考にしてください。
【立春:2/3】・1月17日(金)~2月2日(日)
【立夏:5/5】・4月17日(木)~5月4日(日)
【立秋:8/7】・7月19日(土)~8月6日(水)
【立冬:11/7】・10月20日(月)~11月6日(木)
「土用の丑の日」とは?「二の丑」とは?
土用の丑の日が2度巡ってくる年もあり、1度目を「一の丑」、2度目を「二の丑」と呼んでいます。
2025年の土用の丑の日
土用の丑の日は年によって1回もしくは2回のときがあります。
【冬】1/20・2/1
【春】4/26
【夏】7/19・7/31
【秋】10/23・11/4
土用の丑の日にウナギを食べる意味・由来
土用は季節の変わり目で、気温の変化も激しくなり体調を崩しやすくなります。昔から夏の土用には「う」のつく食べ物を食べる習慣がありました。ウナギを食べることで、健康と美容に必要な栄養素が多く含まれており、スタミナをつけ、健やかに夏を過ごすことができます。
土用の丑の日の食べもの
それぞれの土用の日に決まったものを食べる習慣があります。土用の丑の日でも季節によって食べ物が異なります。
【春土用の戌の日】
「い」のつく食べ物(いちご、いわし、イカ、芋、いりこなど)
白い食べ物(大根、豆腐、白ネギ、餅、ご飯、うどんなど)
【夏土用の丑の日】
「う」のつく食べ物(うなぎ、梅干し、瓜、うどんなど)
黒い食べ物(黒豆、黒ゴマ、のり、ひじき、しじみなど)
【秋土用の辰の日】
「た」のつく食べ物(玉葱、大根、鯛など)
青い食べ物(さんま、サバ、ナス、ブルーベリーなど)
【冬土用の未の日】
「ひ」のつく食べ物(ひじき、ひよこ豆、ヒラメなど)
赤い食べ物(トマト、りんご、鮭、蟹、たらこ、イチゴなど)
土用にやってはいけないこと
土用にはやってはいけないことがありますのでご紹介します。
土公神(どくしん・どこうしん)について
土用の期間には、土の神様である土公神の気が盛んになると考えられていました。土を動かす作業をすることは忌み嫌われ、怒りに触れて災いが降りかかるとも言われています。
土を動かす際には、土用の間日である日に動かします。地鎮祭、基礎工事、上棟、壁塗り、井戸掘り、造園、草むしりなどはNGになりますので、どうしてもという場合は、下記の土用の間日に行いましょう。
【土用の間日(まび)】
土用期間の場合は、18日くらいなので都合をつけることができれば土用期間が終わったあとに行うのがよいでしょう。但し、どうしても土を動かしたい場合は、下記の間日を参考にして土を動かすとよいと言われています。間日は、土公神は土から出て天上界に行っているので、土いじりをしても大丈夫な日になります。
【2025年の間日】
・冬の土用・・・寅・卯・巳の日(1月21日・1月22日・1月24日・2月2日)
・春の土用・・・巳・牛・酉の日(4月18日・4月19日・4月22日・4月30日・5月1日・5月4日)
・夏の土用・・・卯・辰・申の日(7月21日・7月22日・7月26日・8月2日・8月3日)
・秋の土用・・・未・酉・亥の日(10月21日・10月29日・10月31日・11月2日)
新しいことを始めるのはNG
土用の期間は「良い方角」がなく、どこに行っても凶方位になるので、でかけるのを控えましょう。引っ越しや旅行は土用の期間を外して行くとよいでしょう。
また、季節の変わり目に当たる時期で不調を感じやすいということから、結納、結婚、入籍、就職、転職、開店、開業などの新しいことをすることも控えておきましょう。土用は「土の気」であり、物事の終わりと始まりという性質があります。
さまざまなことが不安定になる時期になりますので、気をつけて過ごすという意味も込められているのでしょう。
土用の虫干し
季節の変わり目になるので、衣替えやお部屋の掃除などをするのには適していると言われています。カビや虫から守るために陰干しをするとよいと言われていますよ。
まとめ
土用は夏だけと思われがちですが、各季節の立春・立夏・立秋・立冬の前日までの約18日間を土用と呼び、年に4回あります。土用の丑の日は、季節ごとに1~2回になります。季節が変わる時期で体調を崩しやすいので、土用の丑の日には栄養のあるものをいただき、ゆっくりと過ごすといいですね。
▶︎土用の土いじりがなぜNGなの?農家はどうすればいい?Q&Aはこちら
