パワースポット

神楽坂の毘沙門天さまは金運&福運が授かる!御朱印頂いてきました

神楽坂,毘沙門天

神楽坂通りの両側に、江戸時代創業の老舗からコンビニエンスストアまで、そして、和・洋・中さまざまな飲食店やおしゃれなショップが軒を並べる街「神楽坂」。明治・大正時代には花柳界として発展しただけに、細い露地の石畳や黒塀が今も花街の風情を醸し出している街。

そんな神楽坂通りの中程に、朱塗りの門がひときわ目をひく毘沙門天(善國寺)があります。境内は決して広くありませんが、行き交う人が足を止めて、ふと立ち寄ってみたくなる何かパワーを発信しているように感じるお寺です。

伝統的なものと新しいものが溶け合って、昼夜、老若男女を惹きつける神楽坂商店街の中央に位置する毘沙門天が、金運&福運を授けてくださるというのはなぜでしょうか。御朱印頂いてきました。

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毘沙門天(善國寺)の歴史

神楽坂,毘沙門天

毘沙門天は、善國寺という日蓮宗のお寺です。1595年(文禄4年)、徳川家康公の意向を受けて、池上本門寺第12代貫主「日惺上人」により、馬喰町に創建されました。そして、1670年(寛文10年)に火災で焼失したため、自らも毘沙門天を信仰していた水戸光圀公が麹町に再建しました。

その後も享保と寛政年間に火災に遭ったため、1793年ごろに神楽坂の現在地に移転しました。しかし、1945年5月25日から26日未明にかけての東京大空襲で寺の大半が焼失し、翌年木造の毘沙門堂が再建され、1971年に現在の本堂が完成しました。

江戸時代、毘沙門天が神楽坂に移転してくると、しだいに門前町ができ、芝正伝寺・浅草正法寺とともに「江戸三毘沙門」と呼ばれ、「神楽坂の毘沙門さま」として庶民の信仰を集めました。創建から420年余り、神楽坂に移ってからもすでに220年余りの歴史があります。現代では、「新宿山ノ手七福神」の一つに数えられ、新たなパワースポットとして注目されています。

ご本尊の毘沙門天とは?

神楽坂,毘沙門天

ご本尊の毘沙門天像は、新宿区指定有形文化財になっており、木彫で像高30センチ、右手に鉾、左手に宝塔を持ち、磐座(いわざ)に起立した姿勢をとっています。造立時期は室町時代頃と推定されますが、詳しくは不明です。加藤清正公の守り本尊だったとも、土中より出現したともいわれているそうです。

毘沙門天は、古代インドの神話では財宝神でした。中央アジアを経て中国に伝わる過程で武神としての信仰が生まれたものと考えられます。毘沙門天の梵名ヴァイシュラヴァナは「よく聞く所の者」という意味にも解釈できるため、多聞天と訳されます。日本では、持国天・増長天・広目天とともに四天王の一尊として安置する場合は「多聞天」と呼び、独尊として安置する場合は「毘沙門天」と呼びます。四天王は仏の住む天上界を守護し、多聞天(毘沙門天)は北方を守護する武神となりました。

「神楽坂の毘沙門さま」は30センチと小さいながらも、右手に鉾を持ち、左手に宝塔を持ち、甲冑で身を固め憤怒の表情で、神楽坂の街を守っているのです。

普段は御簾がかかっていて拝見できませんが、正月の初寅・二の寅の日、5月・9月の初寅の日に開帳されます。

御利益・御朱印などについて

毘沙門天は、古代インド神話では財宝の神とされました。そして法華経には「仏法と帰依する衆生を守護する」とあります。ですから神楽坂の毘沙門天さまは、金運・開運厄除けの福運を授けてくださるのです。

古来より百足(むかで)は毘沙門天の使いとされ、百の足で福をかき込むことから福百足(ふくむかで)と呼ばれ、開運・招福の御利益をもたらすことで知られています。そのむかでに因んだ御守りが、100年ぶりに2013年から復刻され、ご開帳の日に限って「ひめ小判守」として授与されるようになりました。幅2.5㎝・高さ4㎝の小判には「開運ひめこばん」の文字とその両側にむかでがかわいらしく刻まれています。

神楽坂,毘沙門天

2017年ご開帳は9月12日(火)9時~17時です。財布に入る大きさですので、ご開帳の日に訪れてぜひ手に入れたいですね。1000円です。

神楽坂,毘沙門天

本堂の右の方に寺務所があり、そこで御朱印を頂きました。納経料は300円です。

神楽坂,毘沙門天
毘沙門天は「新宿山ノ手七福神」の一尊に数えられていますので、七福神の御朱印も頂けます。七福神の信仰は、『仁王般若経・下巻』にある「七難即滅・七福即生」という言葉が元になって「幸福を招く信仰」として庶民に広がりました。台紙と最初に買い求めた寺社の御朱印代とで800円です。その他6箇所をまわってそれぞれの寺社で頂くことになります。7つ揃うと御利益が激増しそうですね。各300円です。

神楽坂,毘沙門天
御朱印だけでなく、新宿山ノ手七福神尊像を1体400円で求めることができます。

「新宿山ノ手七福神」とはこちらの7寺社です。
・毘沙門天(善國寺・神楽坂)
・大黒天(経王寺・牛込柳町)
・抜弁天(厳島神社・余丁町)
・福禄寿(永福寺・新宿7丁目)
・寿老人(法善寺・新宿6丁目)
・布袋尊(太宗寺・新宿2丁目)
・恵比寿神(鬼王神社、歌舞伎町)

しかし、こちらで頂けるのは毘沙門天の尊像だけで、あとの6体はやはりそれぞれの寺社をお参りしないと頂けません。七福神を乗せる宝舟は、毘沙門天、布袋尊の太宗寺、恵比寿神の鬼王神社にて1000円で購入できます。

また、虎の絵の絵馬や幸福お守り・開運厄除け御守、おみくじも頂けます。神楽坂まつりがある7月には、7月限定のほおずきの幸福お守り(500円)が頂けます。

神楽坂,毘沙門天
寺務所と本堂の間に藤棚があり、その下におみくじ結び所と絵馬の掛け所がありました。

追記:藤の季節に撮った写真です。朱色の本堂と藤の花がとても素敵な景色です。
神楽坂,毘沙門天

本堂から藤の花を見た景色はこちらです。
神楽坂,毘沙門天

おみくじ結び所です。
神楽坂,毘沙門天

2007年に人気歌手グループ「嵐」の二宮和也さんが主演したテレビドラマ『拝啓、父上様』で何度か毘沙門天が登場したそうです。それ以来神楽坂毘沙門天は「嵐の聖地」として、さらに拡大されて「ジャニーズの聖地」として、ファンが大勢訪れるようになっています。絵馬の中に「どうぞ○○のコンサートチケットが当たりますように」などと書かれているものがありました。見事に当たった場合はお礼参りにも訪れ、さらに「来年も…」と願いを掛けていくそうですよ。




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ABOUT ME
Written by ゆうこ
卯年、山羊座。元国語教師。趣味は、温泉旅行や食べること。百人一首競技かるたは選手&読手A級。お寺や神社に立つと、幾度もの興亡が繰り返され、再建・再生され、長年月維持し、受け継いできた無数の無名の人々がいたことを思わずにいられません。そういう人々の思いを少しでも伝えられたらと思っています。 共著書:『新渡戸稲造の至言』(新渡戸基金発行)『花ひらく女学校』(女子教育史散策 明治後期編)

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