では、庭木や街路樹としても人気の「キンモクセイ」が持つスピリチュアル的な意味や、エピソードなどには、どのようなものがあるのでしょうか?
科・属:モクセイ科 モクセイ属
原産地:中国
品種:モクセイ属には約30種あるが、キンモクセイは1種
開花時期: 9月〜10月
英語名:Osmanthus (オスマンサス)、Fragrant Olive(フレグラント・オリーブ)
和名:キンモクセイ(金木犀)
目次
花言葉【キンモクセイ】の意味
春の沈丁花と並び、香りの高い木として好まれる「キンモクセイ」には、その甘い香りにちなんだ花言葉が多く付けられています。
そんな中でも怖い花言葉の存在もありますが、あまり知られていません。
「キンモクセイ」の原種である「ギンモクセイ」は、白い花を咲かせますが、「キンモクセイ」花の色は、基本的にオレンジ色一色です。
「キンモクセイ」には、下記のような花言葉が存在しています。
「キンモクセイ」の花言葉①
謙虚
「キンモクセイ」は、比較的大きな木にたくさんの小さな花を咲かせ、強力な甘い香りを漂わせます。
このことから、木の大きさや香りの強さに似合わない、花の小ささから『謙虚』という花言葉が生まれました。
「キンモクセイ」の花言葉②
真実・真実の愛
「キンモクセイ」の独特な甘い香りは、遠くまで届く強さをもっていることから、ごまかすことができないので『真実』という花言葉が付きました。
またどこまでも届く香りの強さほどの深い愛を感じさせ、相手を感銘させる力があることから『真実の愛』という花言葉が選ばれています。
「キンモクセイ」の花言葉③
気高い
「キンモクセイ」は、かつて中国では地位の高い女性たちが「キンモクセイ」の香りを加工したお酒を飲んでいたことから付けられたのが『気高い』という花言葉です。
「キンモクセイ」の花言葉④
変わらぬ魅力
「キンモクセイ」は、秋になると必ず、あの香りを漂わせてくれることから、この花言葉が選ばれました。
「キンモクセイ」の花言葉⑤
交流
「キンモクセイ」の香りが人を寄せ付け、人の交流にも役立っていることから、この花言葉が付けられました。
「キンモクセイ」の花言葉⑥
誘惑・陶酔
「キンモクセイ」の甘い香りには、リラックス効果があり、そんな香りにうっとりしてしまうことから付けられた花言葉です。
「キンモクセイ」の花言葉⑦
隠世(いんせ)
「キンモクセイ」に与えられた、唯一の怖い花言葉です。
これは幽世とも書き、死後の世界を表す花言葉なのです。
「キンモクセイ」は、本来は縁起のよい花なのですが、死後の世界とも繋がることができるほどの、高い香りを持つことから付けられた花言葉です。
【キンモクセイ】にまつわるスピリチュアルなお話
「キンモクセイ」にまつわるお話が中国に残っています。
月に住んでいた嫦娥(じょうが)という仙女が、杭州の西湖のほとりを見下ろしていました。
そこでは、人々が中秋の名月を楽しむための宴を催していました。
西湖の波が打つ姿や楽しそうな人々の宴に、嫦娥も思わず踊り出してしまいます。
嫦娥が踊りを終えて見回すと、周囲には嫦娥の夫がその当時は月のみに生えていた「キンモクセイ」の枝を叩いてリズムを取っていたため、多くの花が散っていました。
嫦娥はその花を拾い集めると、下界に向けてその花を撒き、「地上の人々にもこの美しくて甘い香りのする花を分けてあげよう」と言いました。
地上に落ちた「キンモクセイ」の花は、見事な木となり、これが「キンモクセイ」の始まりであるとされています。
実は中国には、もうひとつ、しかもこれとは逆のお話も伝わっており、これが中秋の名月の始まりだと言われている伝説です。
呉剛(ごごう)という貧しい木こりを哀れんだ天女が、彼に特別な木である「キンモクセイ」を贈りました。
しかし、調子に乗った呉剛は、「キンモクセイ」の木をすべてきり倒してしまおうとしたため、天女は怒って「キンモクセイ」を月の宮殿まで運んでしまいました。
このとき呉剛は「キンモクセイ」と一緒に月に連れて行かれ、そこでも彼は「キンモクセイ」の木を伐り続けたのです。
しかし、月では切り倒された「キンモクセイ」は、すぐにまた元に戻ってしまうため、呉剛は永遠に「キンモクセイ」の木を伐り続けることになりました。
この木を切る男が、日本で言うお月さまに見える「ウサギの餅つき」であるとされています。
【キンモクセイ】が誕生花の日
「キンモクセイ」は、10月1日、2日、6日、7日、10日、15日、22日、26日、11月2日、25日の誕生花です。
【キンモクセイ】を使って運気をアップする方
「キンモクセイ」の香りには、リラックス効果、鎮静効果、ダイエット効果、防虫効果もあるとされ、香水として、あるいはアロマセラピーなどでもよく利用されています。
「キンモクセイ」は、その香りの強さにより、魔除けの花とも呼ばれています。
また「キンモクセイ」の色は、太陽の象徴であり、闇を払う力があり、除霊効果があるのです
風水では、家の庭で鬼門となる位置に「キンモクセイ」を植えるとよいとされており、主に北東、東、東南、南西に植えるのがおすすめです。
この方角に植えておくと、邪気を払ってうれるので、運気をアップ、特に金運アップの効果があります。
一軒家ではなくマンション住まいの場合は、植木鉢に植えたものを置くか、あるいは「キンモクセイ」の香りのアロマを炊いたり、線香を炊くのもよいでしょう。
まとめ
「キンモクセイ」は香りの高い秋の木で、花言葉もその強い香りに関係したものが多くみられます。その香りが高いがゆえに、この世からあの世まで届いてしまい、この世とあの世をつなぐ力もあると考えられて、『隠世』という怖い花言葉も生まれています。
