七福神の一人、恵比寿さま。いつもニコニコしている人を「恵比寿顔」ということもあって、なんとなくおだやかでやさしそうなイメージがあるのではないでしょうか。今回は、そんな恵比寿さまについて、ご利益や待ち受けの恩恵などいろいろとご紹介していきます。
恵比寿様とはどんな神様?
恵比寿さまは、いわゆる福の神です。「えびす」という字は“戎”や“恵比寿”などいろいろありますが、どれももともとは「異邦人」を意味する言葉。つまり、外部から福を運んでくれる神さまなので、福の神と称されたのです。
そんな恵比寿さま、古くから漁業の神さまとされてきましたが、今では商売の神さまとしてよく知られていて、「えべっさん・えびっさん」と親しまれています。「商売繁盛で笹もってこい」のえびす囃子が流れる十日えびすなど有名ですよね。
そんな恵比寿さまがほかの七福神とちがうのは、日本古来の神さまだということ。その由来はいくつか説があるのですが、一つには古事記で最初に誕生する神さまで、イザナギノミコトとイザナミノミコトの間に生まれたというものもあるほどです。
恵比寿様のご利益
すでに述べたように、恵比寿さまは漁業の神さま、商売の神さまです。そのため、ご利益は商売繁盛、五穀豊穣、大漁、金運などが主なのですが、実はそのほかにもご利益があるのです。
【学業成就】
恵比寿さまには、学業成就のご利益もあります。とくに高校、大学受験の応援をしてくれるので、難関に挑戦するのなら、ぜひ恵比寿さまをお参りしましょう。もちろん、小学校や中学校の受験でもご利益がないわけではないので、初詣の候補にしてみてはいかがでしょうか。
【開運招福】
恵比寿さまは福の神ですから、もちろん開運招福のご利益もあります。すでにツイている人ももちろん、より幸せにしてくれるのですが、とくに「最近ツイていないな」と感じている人にこそオススメ。「なんか運が開けてきた」という実感を与えてくれるので、運気の滞りや低下を感じている人はぜひ恵比寿さまをお参りしてみてください。
恵比寿様のスピリチュアルな意味
恵比寿さまは福の神ですから、スピリチュアル的には「幸福がやってきます」という意味があります。また、釣竿をもった姿からもわかるように、「釣りに行くといっぱい釣れますよ」という意味もあるようです。
恵比寿様の置物の効果
恵比寿さまの置物は、大黒さまの置物と一緒に飾ることが多いです。その場合は、大黒さまを右に、恵比寿さまを左にしてくださいね。もちろん、恵比寿さまお一人の場合は中央です。家と家族すべてに福を招いてくれるように、できるだけ家の中心に飾るようにしましょう。その際は、南、もしくは東を向けてくださいね。
恵比寿様の待ち受けの効果
恵比寿さまを待ち受けにすると、仕事運と金運がアップするといわれています。恵比寿さまを待ち受けにするときは、背景が海、もしくは波のものを選びましょう。もちろん、自分の仕事が漁業に関係なくても同じ。そのほうが、恵比寿さまのパワーが大きいと考えてください。
恵比寿様と大黒天の関係
置物もそうですが、なにかとセットで語られることの多い恵比寿さまと大黒さま。実は、恵比寿さまと大黒さまは親子だという説があるのです。日本古来の神さまである恵比寿さま、その由来の説がいくつかあることはすでに述べましたが、この説のはじまりは、事代主神<コトシロヌシ>が恵比寿さまの由来だというところから。
事代主神は大国主命<オオクニヌシノミコト>の子とされているのですが、この大国主命が大黒さまの由来なのです。ちなみに、事代主神が恵比寿さまの由来だとされる理由は、日本で最初に魚釣りをしていた神さまだから。しかも、その姿が今でも一般的な恵比寿さまとして描かれ、浸透しているからなのです。
恵比寿様の縁日
恵比寿さまの縁日といえば、十日えびす。1月10日です。“十日”というのは日付のことなので、縁日が十日間あるわけではありません。3日間の縁日のうち9日は「宵えびす」、10日が「本えびす」、11日が「残り福」と呼ばれます。
ちなみに、本えびすではその年の福男を選ぶレースが行われるので、表大門が開かれると同時に本殿に向けてダッシュする男性たちのニュースを目にしたことのある人も多いのではないでしょうか。福男は、本殿までたどり着いた順に3着まで認定されます。
まとめ
七福神の一人、恵比寿さま。漁業の神さま、商売の神さまといわれるとあまりなじみのない人もいるかもしれませんが、福の神と聞くと一気に身近に感じるのではないでしょうか。ぜひ、お参りやお祀りをしてご利益をいただいてくださいね。
