「ヒトリシズカ」は、日本に古くからある野草のひとつで、春にまるで白いブラシのような花をひっそりと咲かせます。
日陰を好んで咲く日本的な花なので、日本の情緒やわびさびを感じさせてくれるような、可憐な植物です。
昔から日本では薬草としても用いられてきた「ヒトリシズカ」が持つ、スピリチュアル的な意味やエピソードなどには、どのようなものがあるのでしょうか?
目次
【ヒトリシズカ】にまつわるスピリチュアルなお話

「ヒトリシズカ」の逸話
「ヒトリシズカ」というお花の名前にまつわる、平安時代後期から鎌倉時代にかけてのお話があります。
それはあの源義経が愛したことで有名な側室の『静御前』からきている名前なのです。
静御前は非常に美しい女性で、義経が兄の頼朝と不仲になったおりに吉野落ちしたときに随行していました。
彼女は吉野で美しい舞を踊り、義経を想う歌を詠むなどしたことでも有名ですが、義経から京都に戻されてしまいます。
京都では義経の兄の頼朝に捕らえられてしまいますが、その頼朝の前で義経を想う歌を歌い舞ってしまい、激怒をかって殺されかけてしまいます。
しかもその後、義経との子供を授かったものの、その子供は頼朝により殺されてしまうという、悲劇の女性なのです。
そんな悲しい彼女の姿に、この「ヒトリシズカ」が似ていたことから、名付けられたということです。
「ヒトリシズカ」の別名は「吉野静」とも呼ばれています。
【ヒトリシズカ】が誕生花の日
【ヒトリシズカ】が誕生花です。
- 1月9日
- 2月4日
- 3月12日
- 3月19日
【ヒトリシズカ】を使って運気をアップする方
ここで説明する風水は、「誰でもできるかんたん風水!バグア・チャート風水」
伊庭野れい子著(太玄社)
著者ご本人に解説してもらいます。

(本の解説)
ハワイ在住の風水師クリア・イングレバート氏(『ハワイアン風水』著者)に師事した著者が、バグア・チャートを使った風水を基本からよりわかりやすく、誰でも手軽に自宅で実践できるようにイラスト付きで解説した開運風水本。
風水で運気UP
風水では、白いお花はどの方角に置いても浄化作用があることから「ヒトリシズカ」も風水にはおすすめのお花です。
浄化運UP
白い「ヒトリシズカ」を玄関先に植えたり、浄化したい場所に飾っておいたりすることで、邪気を払うという効果があります。
変化運UP
「ヒトリシズカ」の白い清楚なお花が与えてくれる「気」は、変化を起こしたいエネルギーを与えてくれます。
何かで行き詰っているときなどは、「ヒトリシズカ」のお花を数輪リビングや玄関、寝室などに飾っておきましょう。
花言葉【ヒトリシズカ】の意味
「ヒトリシズカ」は、日本全土に分布しており、山野草ではありますが寒さにも強く、害虫もあまりつかないため、庭や鉢植えにすることも可能です。
「ヒトリシズカ」は、長めに伸びた茎の先端にしっかりとした光沢の美しい葉を四枚付け、その中から伸びた茎に白いブラシのような花穂を咲かせます。
その姿は派手さはないものの、奥ゆかしい美しさを醸し出しています。
山野などでは「ヒトリシズカ」は群生しているので、決してひとりぼっちでもなく、緑の葉と純白の美しいコントラストを演出しています。
「ヒトリシズカ」は一本の茎に花穂がひとつですが、「フタリシズカ」という山野草もあり、こちらは二本の茎にそれぞれ花穂をつけています。
実は「ヒトリシズカ」には花びらやガクがなく、花びらのように見えているのは「おしべ」なのです。
「ヒトリシズカ」には、「眉掃き草」という別名もあり、これは顔に白粉を塗ったときに余分に眉毛についてしまった粉を掃うための筆に似ていることから付けられていました。
また「ヒトリシズカ」は、古くから薬草として日本や中国でも用いられており、利尿作用、血行改善、神経痛、痛風などに効果があるとされています。
「ヒトリシズカ」はとても美しい静御前の名前を継いでいるだけに、非常に清楚で美しく、凛とした佇まいを醸し出す草花です。
しかしその名前の元となった静御前が、義経に愛されながらも正室にはなれず、悲しい運命を過ごした人であったため、決してネガティブな花言葉ではないのですが、贈り物として使うことは残念ながら、あまりないかもしれません。
もし「ヒトリシズカ」をプレゼントに用いたいなら、下記の花言葉を明記したうえで誤解のないようにするとよいでしょう。
「ヒトリシズカ」の花言葉①
- 静謐(せいひつ)
「静謐」とは、静かで落ち着いていることを表す言葉です。「ヒトリシズカ」が野山にひっそりと咲いている、そんな姿から付けられた花言葉です。
「ヒトリシズカ」の花言葉②
- 隠された美
「ヒトリシズカ」の花の色は白色だけです。ほかの花のようにカラフルでは決してないけれど、白い花を凛と咲かせるその姿の美しさから付けられた花言葉です。
「ヒトリシズカ」の花言葉③
- 愛に応えて
こちらは、吉野山で義経と別れた静御前が源頼朝の前で、義経への愛を歌にして舞ったことで、頼朝の激怒をかったものの、それでも静御前は義経への愛を貫いたことから付けられた花言葉です。
花言葉【ヒトリシズカ】の基本情報
科 属 | センリョウ科 チャラン属 |
原産地 | 日本 |
品種 | 3種 |
開花時期 | 4月~5月 |
英語和名 | ・ Chloranthus Japonicus(クロランサス・ジャポニカス)・ヒトリシズカ、眉履き草(マユハキクサ)、吉野静(ヨシノシズカ) |
まとめ
「ヒトリシズカ」は、白いブラシのような花をつける山野草です。源義経の側室であった静御前が舞うその美しい姿から名付けられています。その花言葉は、愛に関するものや静御前の美しさを表したものが付けられています。しかし悲しい運命を過ごした静御前のイメージがぬぐえないのが残念です。
